先日、「ブランディング」にかんするセミナーに参加いたしまして、大変興味深い分野だったので備忘録もかねて。

1.販促とブランディングの違い

販売促進(プロモーション)…来店、購入してもらうのが目的。なのでセールの告知などがメイン→PDCAサイクルを回して費用対効果を追求。かけたコスト以上の効果を出さなければならない

ブランディング…商品(サービス)を特定の消費者向けに発信し、他との差別化を図る→知ってもらう、ファンになってもらう。その時は購入してもらわなくても構わない。

販促とブランディングは目的が異なるため、分けて考える

販促だけを行うと…

広告は売り手側の都合で発信「お得だよ!買って買って買って!」

受け手(消費者は)押し売り感を感じている可能性がある。タイミングを見誤ると自分に不要な情報を押し付けられ逆効果に感じる。また、同じような販促を繰り返すほど反応は落ちていく傾向にある。

2.ブランディングの目的

お客様にお店の存在(商品価値)を知ってもらい、 パッと頭に浮かぶことを目的にする。何か必要と思ったときに思い出してもらえる存在、例えば当社の場合、「憧れのデザイナーズチェアが欲しい、でも高い買い物だし、実際座ってみないと。たしか万代に輸入家具扱っているインテリアショップがあったな→トレド」「テレビボート欲しいな、ちょっと良いやつ。そういえば万代に良さそうな家具屋があったな→トレド」「15年以上前に新築でつけたカーテンを取り替えたい、良さそうな生地を扱っていそうなあの店に行ってみよう→トレド」 そう、必要だと思ったときに思い出してもらえるお店を目指します。

3.ブランディングを成功させる

ブランディング対策を行っている会社の中で成功しているのは2割程度だそうです。「①何を」「②誰に」「③どのレベルで」「④どうやって伝えるか」

①何を…当店の強みを(他店との差別化)を中心に「伝えたいこと」を決める

「当店の強みは接客とサービスです。ヒューマンウェアの提供でもお伝えしましたが品物を買うだけではない、これからの生活を考えた提案、コーディネイトを得意としています」

②誰に…万人に向けてのブランディングは無理です。
見込みの客様向け「その後、お話のお進み具合はいかがでしょうか?」
購入していただいた客様向け「使い心地は如何でしょうか。何か気になる点がございましたらお気軽にご連絡ください」
ご購入1年経ったお客様「メンテナンスにちょうど良い季節となりました」 などなど

③どのレベルで…お店の存在を知ってほしい、興味を持ってほしい、コンセプトを知ってほしい、

④どうやって伝えるか・・・DM,WEB、看板広告、イベントなど目的によって使用媒体が変わってきます

4.ブランディングのコツ

●何をブランドとするか!…お店/商品/サービス/人/

●統一性・一貫性…伝えることがブレては浸透しません。情報を発信するたびに言っていることに統一性がないとお客様は混乱し、記憶に残りません。一貫性のあるメッセージを何回もぶれずに伝えることがブランドを確立させます。

●ベネフィット訴求…お店、商品(サービス)の説明ではなく「お客様の利益」を伝える。商品を買った後に得られる満足感、買ってよかったと購入後も感じてもらえるようにする

5.まとめ

さて、今回ブランディングという言葉から初めて知り、セミナーに参加して非常に興味深い分野だと感じました。というのも、知ってから世界を見てみるとブランディングだらけじゃないか!

例えば先日、無性に肉肉しいお肉が食べたくなりました。そこでぱっと浮かんだのが「いきなりステーキ」(社長の笑顔と一緒に)。早速行ってきました。システム良く分からないけど、すごいインパクト!厚いお肉を目の前でカット、お金を払ってお席で待つこと少々。運ばれてきたときのザ・ステーキ!!!大きめにカットして噛みしめる。お肉を食べてるっっ!!という感覚です(当然ですが)
食後は満腹感と満足感「分厚いお肉を食べた!!」という。これがベネフィット?

新しい知識を得ると世界が違う角度から見えてくる。今回のブランディングに限らず自分の知らないことを知ることは奥深いものだなあと感じました。