【BOOKS f3】岡上淑子フォトコラージュ展「はるかな旅」展/感想
岡上淑子さんのコラージュ作品をどんなふうに表現したらよいのか。
作品はグラフ誌を切り抜きしたコラージュ作品。制作されたのは1950年から1956年の約7年間。
繊細に大胆に。美しく、幻想的に、エキセントリックに。
今でこそシュルレアリスムという言葉が当てはまるのかもしれませんが制作当時、岡上さんはその言葉もご存知なったそうです。
しかしながら、見る人の心を惹きつけるもの、コラージュという技法の中で無限に広がる独創性と表現の豊かさ。
その完成度、飛びぬけたセンスに魅入ってしまい、とてもとても胸が苦しくなるのです。
作品の多くは登場する女性のたち、もしくはその一部、象徴するようなレースのドレス、ハイヒール…
現実にはあり得ない風景を切り取った画面はユーモラスであり、コケティッシュ、ニヒルティック。
しかし共通して感じるのは女性の強さ、逞しさ、強かさ。
岡上さんが作品を制作していたのが戦後間もない時期だったことも関係あるかもしれません。
それにしても、何という作品たち。1作品、1作品が実に個性的で似ているものなどないのだけれど
岡上さんの作品だと一目でわかるよう強烈な個性。
今、見るべき作品。
私はそんな風に感じました。
今回、展覧会を開催してくださった「BOOKS f3(ブックス エフサン)」さんは、写真集を中心にした新刊・古書を扱う本屋です。
沼垂商店街のちょっとはずれにあるなんだかいい雰囲気のお店。20時まで営業しているから、明かりの付いた店内が良く見える夜の方が目に留まりやすいかも?
正直に申しますと、店主が紹介してくださるまで岡上さんの作品は存じ上げませんでした。
昨年の高知県立美術館での回顧展、今年春の東京庭園美術館での展示、作品集の発売により、近年益々再注目されています。まだまだ書籍も少ないのですが。
作品は美術館が所蔵しており、今回は作品のシルクスクリーンと写真の展示です。それでも見ごたえは十二分にあります。
そして、なんと、購入できるんです!!(推し)詳しくはf3店主様まで。
そして、こういった世界観をお好きな方はたくさんいらっしゃると思うのです。だから、知ってほしい。
新潟でこの展覧会を開催してくださったこと、感謝しています。
庭園美術館の。。。。いきたかったなぁ。
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