コラム

【新潟絵屋】八木なぎさ展【絵のある生活】

こんにちは、トレド 山口です。

新潟絵屋『八木なぎさ展』に行ってきました。

今回はインテリアとは違った、個人的な感想となりますが「絵のある生活」にご興味を持っていただければ幸いです。

【「新潟絵屋」さんは画廊です】

大正時代の日本家屋を改装して、幅広く多彩な展示を開催しています。

趣のあるアプローチから軽い木戸口をカラカラとあけると、静穏な空気が漂っています。

私がうかがった時は2.3人ほどの方がいらっしゃいましたが、みなさんそれぞれが作品と静かに向き合っていらっしゃるご様子でした。

【八木なぎさ さん リトグラフ作品】

作品は30~50㎝角ほどの小さめの作品と、120㎝ほどの横長作品が数点。

そのほとんどはモノクロ、淡いブルーの混じった色彩。構成はシンメトリーに近い。

観ていると、濃淡がにじみ、しみこんでくるように、こころのなかが静まってくる。

特に何が描かれているのかも分からず、タイトルからも憶測はできない。

ただただ作品の前に立ち、全体をぼんやりと眺めていると浮かんでくる何か、それは自分のこころを映しているようだ。

 

今回の展示で私が一番に惹かれたのが「植物の起源」とタイトルづけられたこの作品。

具象的でも抽象的とも見て取れない、何かが描かれている、同時に何も描かれていないような。

『虚』(ウロ)という言葉が浮かんだ。穴が開いている。虚はどこまで続いているのか、増殖しているのか収縮しているのか。

タイトルの通り「植物の起源」植物は土の中で根を張り、芽を出し、茎を伸ばし、葉を広げ、ある時は花が咲き実をつける。

役目を終えた植物は朽ちてゆくだけ。虚だ。この無数に空いている穴のようなものは朽ちていったか虚か、再生を待っている虚か。

私が歩く地面の一層下の世界を見せられているよう。

シンメトリーに描かれた世界。それは無限を表すのかな。儚い植物の一生は短い。しかし次へと続くサイクルは確実に繋がってゆく。

そんなことを考えながら絵の世界に引き込まれていた。

画廊・ギャラリーの良いところは

●無料で鑑賞できる。

●購入できる

●ギャラリースタッフ、機会があれば作家本人のお話を聞くことができる

他にも比較的規模が小さめで運営されている所が多いため気軽起立ち寄れる、

作品自体も、家に飾れるような小ぶりのものが多い印象です。

今年は東京でのフェルメール展が大盛況の様でしたが、美術館とは違った絵の鑑賞ができる画廊やギャラリーもオススメですよ。

そしていつか自分の琴線に触れる作品に出合えるのだと、その絵を自宅に飾るのだと、絵のある生活を夢見て出掛けるのです。

 

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